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札幌テレクラ殺人事件とは
1987年5月28日午前5時過ぎ、札幌市中央区のラブホテルで市内の会社員S氏が刃物で刺されて死亡しているのをホテルの従業員が発見された。北海道警察の捜査本部は、S氏と一緒にホテルに入った20歳代の女性の行方を追ったが、判明できなかった。
1988年10月29日、札幌市南区の女性Sさんが行方不明であると警察に届け出た。警察は、失踪当日に会うと言っていた24歳の友人の吉田涼子を調査した結果、女性の行方不明届の前日、ガス自殺を遂げたことになっていた。警察は、不審を抱き遺体から採取した血液型や指紋を照合した結果、遺体は吉田涼子ではなくSさんであることが判明した。
さらに吉田涼子の部屋から採取した指紋は、前年のラブホテル殺人事件で残されていた指紋と一致した。この結果、警察は吉田涼子を殺人容疑で指名手配した。11月4日、吉田涼子は札幌市の繁華街であるススキノを歩いているところを逮捕された。
またこの事件はドラマ化もされており、1991年にフジテレビで「実録犯罪史シリーズ危険な花嫁-札幌テレクラ殺人事件」という題名でドラマ化される。藤田朋子が、吉田涼子に当たる役を演じる。美保純が、殺された友人の女性を演じる。ナイスな配役ですね。
犯人の動機は、付き合っていた北海道大学医学部学生から別れ話を持ちかけられ意気消沈していた。そして復縁したいとの一念で彼氏に電話を掛けるが彼はまったく相手にせず冷たい態度をとった模様。吉田涼子はテレクラに始めて電話して、その夜初めて会ったS氏とホテルへ行くが売春婦のように扱われたことに腹をたてた吉田涼子はS氏をナイフで殺害したとされる。
吉田涼子は札幌の教会で知り合ったクリスチャンのSさんに「大変なことをしてしまった」と打ち明けた。事情をまったく知らないSさんは、偶然にも聖書の一節「人を殺しても神にすがれば救われる」を読むように勧めた。Sさんは自分の犯行を知っていると誤解した吉田涼子は10月27日、Sさんに睡眠薬を飲ませてガス中毒死させたのだった。
警察の現場検証で吉田涼子の両親が呼ばれ、死体確認したところ容姿が似ていたためSさんの死体を娘と勘違いし火葬されていたことが判明した。
裁判では、吉田涼子の精神状態について争われ、被告人側は、境界型人格障害を主張した。
1991年2月26日札幌地裁は吉田涼子に無期懲役を言い渡した。1992年9月26日札幌高裁は吉田涼子の控訴を棄却した。
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